野良猫を拾ったらするべきこと・ワクチンや寄生虫の駆虫

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野良猫をひろったはなし

おしょうと言う猫を飼っています。現在は実家にいますが、大学の下宿時代に一緒に暮らしていました。大学の体育館の前でしゃがんで呼びかけると私の膝の上に乗ってきました。その日はとても寒い日で、つい家につれて帰ってしまい、その日からおしょうとの暮らしが始まった訳です。

野良猫を拾ったときにすること

もし野良猫を拾った時、その猫を家で飼うつもりなら必ずすべきことがあります。猫のためにも自分のためにも後々後悔することが無いように、最低限次のことをするべきだと考えています。他にもやるべきことはあると思いますが私の個人的な経験上言えることです。

  • 動物病院で感染症や寄生虫の検査
  • ワクチン接種を行う
  • 猫に合う餌を検討する

先に述べたように、おしょうは元々野良猫でした。基本的に野良猫は屋外で生活しているので、様々な微生物と共生していますが、これがペットとして飼う場合には問題になる場合があります。

具体的に言いますと、野良猫にはノミはもちろん回虫や様々な寄生虫の宿主となっている場合が殆どです。実際におしょうもそうでした。

また、野良猫は他の猫と接触する機会が多いです。そのため、猫エイズや猫同士で感染するウィルス性の感染病にかかっている可能性もあります。

野良猫と言えど拾って飼うと決意するからにはこのような病気の検査をするべきです。拾った猫はまず、すぐに猫を見てもらえる動物病院へ連れて行きましょう。そして、拾った猫で飼うつもりである旨を伝え、感染症等の検査をしてもらうのが良いでしょう。

実際に、おしょうを拾ったときに私は動物病院で猫エイズやウィルス性の白血病などの検査をして頂きました。おしょうは拾った当初毎日下痢をしていたので、うんちの検査もしたのですが、その結果とある寄生虫がいることが分かりました。

コクシジウムと猫回虫の駆除

寄生されていたおしょう

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おしょうは拾った当初からずっと下痢をしていました。動物病院で感染症の検査をして頂いたときに腸内の寄生虫の検査もして頂きました。

そのときに、コクシジウムと猫回虫に寄生されていることが分かりました。病院の先生に顕微鏡に移った画像を見せて頂くと、何と、うんちの中に上の写真の通りのものが写っていたのです!

写真はWikipediaのコクシジウムのページからの引用ですが、まさにこのままの姿でした。コクシジウムは排泄物とともに排泄され、それが口から体内に入ることで感染するそうで、野良猫は体内にコクシジウムがいる場合が多いそうです。大人の猫では何の症状もでないことも多いそうですが、おしょうは拾った当初はまだ子猫だったので下痢の症状がでたようでした。

  • 動物病院で駆虫薬を処方してもらう
  • 猫の排泄物に混入するコクシジウムの卵を駆逐する
  • 部屋中のものを一度日光消毒する(コクシジウムの卵が存在する可能性があるため)

便とともに排泄されたコクシジウムは、猫砂などを触った猫の体に付着し再び口に入ってしまうと、また体に戻ってきてしまいます。そのため、駆虫できるまでの間、うんちしたらすぐにトイレの砂ごと全て捨てて消毒して新しい砂を入れる必要がありました。深夜におしょうがトイレに入る音がすると私は目を覚まし毎日トイレの砂の交換をしました。

しかし、コクシジウムが部屋の中に残っていてはまた寄生されてしまいます。部屋の中でコクシジウムの卵が存在する可能性がある場所を見逃すわけにはいきません。コクシジウムは日光によって殺虫できるとのことでしたので、部屋のカーペットや布団等おしょうが接触したものを全て日光に天日干ししました。苦労の甲斐があって1週間後にはおしょうのうんちのなかからコクシジウムは消えていました。もちろん駆虫薬もいただいて毎日飲ませていました。

さて、おしょうちゃんは猫回虫にも寄生されていました。駆虫薬を飲んだその日のうんちのなかに、白くて細長いミミズのようなものがたくさんいたのを今でも忘れません。あれは恐ろしかったです。猫回虫は母猫から受け継ぐことが多く、野良猫では殆どが寄生されているようです。幸い猫回虫の駆虫は簡単で、駆虫薬を飲ませるだけで解決しました。薬は粉状のものをいただき、美味しいネコカンに混ぜて一緒に食べさせました。

しかし、これで終わりではありませんでした。おしょうのおなかからはコクシジウムも、猫回虫も駆虫したはずなのに、下痢がとまらなかったのです。

えさとの相性

おしょうを拾ってから、私はホームセンターで購入した安物のドライフードを毎日上げていました。商品名は上げませんが、CMなどで良く出てくるものです。寄生虫を駆虫したのに下痢がとまらない旨を先生に伝えたところ、一度餌を変えてみることを進められました。少し高価ではあるけれど、猫にとって間違いなく良い餌であるそうで、試しに与えてみることにしました。なんと、餌を変えたとたんに下痢がとまったのです!

なんか宣伝のような書き方ではありますが、これは事実です。そのときに与えた餌がロイヤルカナンシリーズで、今もそのシリーズのインドア(室内外なので)を与えていますが毎日おいしそうに食べています。ロイヤルカナンシリーズは結構高価ですが、この餌に変えてから糞尿の臭いも抑えられているようで、健康にも良く今でも使用しています。Amazonでまとめ買いすると多少安くなるのでおすすめです。

宣伝ではなく、事実だけを述べています。

野良猫は愛護団体により去勢されていることがある

おしょうくんを拾って動物病院に行ったときに、雄ですか?雌ですか?と訪ねるとお医者様が少し悩んで、こうこたえました。「ちんちんがあるのに玉がない。うーむ。」私にはどういうことか最初はよくわからなかったのですが、どうやら去勢されていたようです。例えば動物愛護の団体の方などが野良猫が増えないように、などの愛護の観点からか、何らかの理由で去勢手術を行う場合があるそうです。一つは野良猫が増えすぎることで不幸な子猫が増えることや。また去勢することで発情しなくなる効果が考えられるため、不特定多数の猫との交尾による猫エイズなど感染症の蔓延の防止になると考えられます。

うちの猫は耳にV字の傷があるのですが、これは去勢済みの猫に印としてパンチをした後である可能性があると。つまりおしょうはおかま猫だったわけです。

大人になったおしょうの性格

おしょうにはいくつか苦手なものがあります。掃除機やドライヤーそして水などはもちろん苦手なのですが、かわっているのは大人の男の人が苦手なのです。例えば、電気屋さんが自宅にやってきて、玄関で話しているとき、それはもうものすごい顔でにらんでいます。さらに玄関から最も遠くの部屋のカーテンの後ろに引っ込んで出てきません。そんなおしょうは今年で2歳過ぎです。脱走がマイブームの茶目っ気あふれる我が家のアイドルです。

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