年末年始に南米アンデス山脈のアコンカグアへ行きます。7000m級の登山へ【アコンカグア登山①】

こんにちは。

突然ですがこの年末年始(2022-2023)にアコンカグアに行く予定です。
アコンカグアとは南米のアンデス山脈最高峰の山で、標高は6961 mで7000m級の山と言えます。

目的はアンデス山脈での登山と高所への自分の適応能力を図ることです。

このブログにアコンカグア登山への準備から登山までの様子をまとめておこうと思います。シリーズになると思いますので、気になる人はチェックしてみてください。

南米に行ってみたい!見たこともない景色への憧れ

突然なんでアコンカグア?と思ったかもしれませんが、実は1,2年ほど前?に1度計画していました。

当時は国内で登山ガイドとスキーインストラクターをしている山の先輩?的な人(おっちゃん)に「アコンカグア行かない?」
と言われたのが始まりでした。海外登山の経験がなかった自分は当時「え?そんなところ行っちゃっていいの?」となっていました。

しかしコロナやなんやらで中止になってしまいました。

「アコンカグアに行ってみたい」と思ったわけ

それから少し時間がたって落ち着いてきて、やっぱり気になっていたので計画してみようと思いました。今回はその時の先輩ではなく、全く別のメンバーとなりましたが。
そもそも海外遠征はそこそこ長期休みが必要なので、パートナーを探すことが最も難しかったりします・・。

そもそも「アコンカグア」という山には憧れがありました。
そもそも「アンデス山脈」に憧れがあって、しかも「南米」にも憧れがありました。
そもそももそもそ…

どんな憧れかと言うと「いったいどんなとこ?想像もつかない僻地」に対する興味が一番大きいです。
それから「でっかい山を見たい」と言うバカみたいに単純な欲求です。
加えて「南米」と言う地球の裏側って…本当に人は落ちていかないの~!じゃないですけど、おとぎ話の世界ですよね。だって見たことないんですもん。
一体どんな人たちがどんな風に、どんな土地で、どんな山に囲まれて暮らしているのか、気になります。

それに、私は山にしても岩にしても「見てみないとイメージがわかない」タイプです。
でっかい山を見て、登りたいところを自分の目で見つけたい!と言う願いです。自分で行って自分の足で歩いて、自分の目で見て、その概念をイメージしたい。
概念を把握できないほど広大なのかもしれません。想像が膨らみます。

山はどんなスケールなのかな?岩はどんな色なのかな?脆いのかな?硬いのかな?
ギザギザしててかっこいい稜線かな??優しくて広い稜線なのかな?
ベースキャンプはどんなかな?とか・・行きたーい!

アンデス山脈と言うと中学地理なんかで言葉を聞いたことのある、大山脈の一つですよね。
砂漠のような荒野、赤い大地の写真を見たことがあります。

赤くどこまでも続く大地に、乾いた風がゆくばかり、そんな表現を漫画で見たことがあって、空想上にある景色を感じてみたい。
実際に行ってその広大な山脈と大地、南米の空気を肌身で感じてみたい。と言うのが私の想いです。

アンデス山脈は南アメリカの西側に沿って走る世界最長の山脈のひとつです。(略)
南北7500キロメートル (km)、幅750 kmにわたる世界最長の連続した褶曲(しゅうきょく)山脈である。山脈はベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア、アルゼンチン、チリの7カ国にまたがる。最高峰はアコンカグア(6960メートル 〈m〉・一説には7021 m)で、6000 mを越える高峰が20座以上そびえ立っている。

ひえ~!この言葉を読んだだけでそそられます。
アンデス山脈縦走したら7500kmになるんですね。地球ってスゲーと思います。この世界のスケール感は私の想像ではまだまだ推し量れないようです。
人は自分で見た物事からしか想像を膨らますことはできないと思います。是非このスケールを体験してみたいと思いました。

言葉で聞いたものを目で見たいと思うのは本当にごく単純な欲求だと思います。
それにアコンカグアって名前もかっこいいし、テレビの世界の果てまで行ってQでイモトがトライしているのを見て、良いなあ~と思ったことがあるのを思い出しました。

そんなわけで私は山を地球を旅したいと思ったとき、私の中で行きたいところは沢山ありますが、今回その中でアコンカグアを選択したというわけです。

2020-04-01_16-43-35_000

自分は高所でどのくらい行動できるのだろうか?

さて、単純なアンデス山脈への興味はもちろんですが、それに加え私には今回はもう一つ大きな目的があります。

自分自身の「高所への適応力」を確認したいということです。世界には大きな山があり、私の人生でどこまでの山にトライできるかはわかりません。
それは技量的な問題以外にも仕事やお金、時間的な制約もありますが、まずそもそも私は「高所で行動できるのか?」と言う点が気がかりです。

そもそも山での行動における技術的な難易度は標高が変われど大して変わらないでしょう。もちろんその山域特有の色々な地形的、気象的条件はあると思います。
ただ、それ以上に山が高いことがもたらす特有の問題はやはり「高所への適応力」です。

そこでこのアコンカグアの7000m級と言うのは高所適応のプレ山行としてとても意義があるのではないかと思っています。

エベレストなどは8849mの標高がありますが、そのような8000m以上の山域で自分は歩けるのだろうか?登攀できるのだろうか?
そう思ったとき、まずは7000m級で自分はどの程度の適応ができるのかと言うことを確認したいわけです。
まあそんな高い山に行く機会があるかどうかはまた別の話ですが。

高所順応が登山成功のカギ

今回の山行では技術的難易度が高い場面はありません。
今回はポーランド氷河ルートからアプローチする予定ですが、最終アタック以外はノーマルルート上です。

アコンカグアにおけるノーマルルートでは登山経験が大してなくてもガイド付きで楽しくトレッキングする人たちもいるようです。
もちろん上部は冬装備が必要になるので、経験があったほうが良いでしょうが技術的には高いものは必要ありません。

そこで純粋に高所への適応力を図れると思います。
その結果次第で今後の目標が変わってくる可能性もあります。高所がダメでもこの地球上にはたくさん素晴らしい自然、山、岩壁がありますし、たくさんのアクティビティが存在しています。

早い話がダメならだめで、あきらめがつく!ってわけですね笑。こればかりは体質的な部分もあるので。
お酒が飲めない人はどれだけトレーニングしても一定量以上お酒を飲めるようにはなれないのと同じ感じですね。

今後のトレーニングについて。高所順応への事前トレーニング

さて、国内でのトレーニング計画ですが富士山に準ずるできる限り標高が高い山域での行動トレーニングを実施します。

国内では富士山の標高がほかの3000m級の山岳からは抜きんでているので順応には大変貴重な場になります。
それ以外にも低酸素トレーニング用の装置を借りる予定です。

高所順応では順応した標高+-1000mくらいは適応範囲と言われています。(標高が高くなるほどにこの範囲は狭まると思われますが)
富士山山頂付近でうまく順応できていれば、富士山の標高が3776mなので、4776mほどまで適応可能なはずなので、アコンカグアのBC Plaza Argentinaの約4200mの標高まではある程度スムーズに行くはずです。

そしてBC~C1(約5300m)でゆっくり時間をかけて順応できれば、6300mまでは行けるということ。
と考えていて思ったのですが、それから6900mまで600mあるのかと思うと、しんどそうです。。

やはりC2まで慎重に順応してから最終アタックにしっかり備えられるようにしたいです。
言語化すると色々自分でも整理できるのでブログにつらつらと文字を書くのは自分のためにも良いです。

トレーニング計画を立てていて気付いたのですが、南米の登山適期は年末年始ごろですが、この時期に合わせてトレーニングするとなると、10月とか11月とかになって、この時期の富士山ってすごく寒いんですよね。
こんな寒い中、富士山の山頂に泊まるのはしんどいなあ~なんて思いました。

今回はメンバー3名のPTとなりますが、全員住んでいるところが離れているので合同訓練は限られた回数だけで、あとはそれぞれでトレーニングすることになります。

国内でどれだけ順応のトレーニングができるかが成功のカギになると思います。
私はこれまでの登山経験からもそれほど標高が高いところに強くないことはわかっているのでできるトレーニングは済ませておきたいと思います。

メンバーとか計画の詳細とか、旅費とかはまたおいおいご紹介していこうと思います。
自分用の記録ではありますが、気になる人はチェックしてみてください。

うまくいくかわからないので、南米旅行みたいな感じでゆるく気負わずやっていきます!