初冬の北アルプス鹿島槍ヶ岳(赤岩尾根)へ。この時期の登山装備の話とか(2022年)

赤岩尾根から鹿島槍ヶ岳に行ってきました。
このルートは冬前の足慣らしに11月ごろにほぼ毎年行っている恒例ルートです。
今年は11月3週目に行ってきました。

雪の量によってはこの時期でもしっかりラッセルができ、ボリュームもまあまあって、家から近くて日帰り可能。例年大体一人で歩いているのですが、今シーズンはクマキチさんが付き合ってくれました。

結論から言うと今シーズンは雪が少なくトレーニングとしては微妙な感じになってしまいましたが、気持ちのいい山歩きができました。
あまりの雪の少なさにちょっと絶望感と危機感もありましたが…。

例年のこのエリアの状況も比較もしたいと思いますので気になる人はチェックしてみてください。

やまにちは!まっつんです。ツイッターYoutubeもやってます。

今回のルート(赤岩尾根~鹿島槍ヶ岳)

鹿島槍付近の稜線に突き上げる赤岩尾根と言うルートを使いました。
標高差、距離ともにそこそこタフでトレーニングには最適です(約19.0km、標高差約2500m)。また、一度標高を上げてしまえば広くなだらかな稜線を、左手に剱を眺めながら歩けます。
赤岩尾根は上部の稜線手前のトラバースが雪崩地形となっています。雪が少ないと中途半端に岩が出てやや悪いので積雪状況によっては注意が必要です。

大谷原駐車場~赤岩尾根を経由して冷池山荘~布引山~鹿島槍ヶ岳ピーク(南峰)へのピストン。
時間:大谷原5:30~11:00ぐらい山頂、赤岩尾根取りつきに14:30~大谷原15:00

夏はあまり山を歩いていないので(クライミングしていることが多いので)、この時期運動不足ですのでペースを上げずゆったり歩きました。

今年は雪がなく夏道歩きに近い状況なので、特に難もなくピークまでたどり着けました。
シーズンによってはラッセルが続いて時間切れで敗退することもあります(シーズンごとの比較は後述します)。

雪が降りそうな秋の北アルプスってどんな装備で行けばいいんだろう?

10月~11月末くらいでも、3000mに近い稜線だと、雪が降ることがあります。
そうすると雪山と同じような条件になったり、雪が解けていても日陰にカリカリの氷化した残雪あったりするので、自分は必ずアイゼンを持って行きます。

取り越し苦労で使わないことも多いですが、持って行ったけど使わないのと、はなから何も考えない、または楽観視して持って行かないのは大違いです。
どういう条件があり得るのか想像して、それに対応できるように装備を持って行くようにしています。

使わないことも多いのでガチのアイゼン(ガチゼン)は重いのでアルミの軽量アイゼン(ペツルのレオパードFL)をもっていくことも多いです。
レオパードのような軽量のアイゼンでも靴にきちんと装着すれば前爪をしっかり使えます。(爪の短い所謂“軽アイゼン”ではありません

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こういう時期にチェーンスパイクを持って行くこともありますが、傾斜が強くなると歯が立たないので(歯じゃなくてチェーンですし…)前爪が使えるようなアイゼンを持って行きます。チェーンスパイクで歩けるところはフラットフィッティングで慎重に歩けば何もつけずに通過できることが殆どですが、アイゼンがないと通過できないところは、アイゼンなしでは危ないことが多い印象です。
ただレオパードのようなアイゼンは慣れないと使いにくいのであまり万人にはお勧めできません。装備の特性を理解して使うようにしてください。

もちろんガチゼン(本気のアイゼン)を持って行くこともありますし、チェンスパと軽量アイゼン両方持って行くこともあります。
足元が滑りやすかったり不安定になることも多いので、夏には使わないような行程でもストックを持って行きます。

アックス(ピッケル)は軽量のガリー(ペツル ガリー)を持って行くことが多いです。ガリーは軽い(290g)ので使うか使わないかわからないけど、なくて怖い思いはしたくないので、一応持って行こう・・・みたいなときに良いです。

色々書きましたが、ガチの冬山装備にしちゃっても全然OKだと思います。私は装備がいっぱいあるので色々選んで持って行くことが多いです。

ちなみに軽量のアイゼンやアックスはスキー装備として揃えたものですが、こういう時期にも使えます。

今回使ったウェア(レイヤリング)やギアは記事の最後にご紹介しています。

大谷原~アプローチ~赤岩尾根~稜線

稜線のほうが少し見えます。朝焼けしているのですが、壁が黒くて笑ってしまいました。もうこの時点で雪道の歩きとは言えなそうなので、やる気を失っていますが…
ちなみに私は町から見える稜線の様子と、ここ最近の長野の町の気温から「どうせ雪がないだろう」と確信していたので夏用の登山靴(一応ハイカット)できています。

とぼとぼと林道を歩いて赤岩尾根とりつきまで進みます。

雪が申し訳程度に登山道に見え始めたのは2000m手前あたりで、日陰のみ。高千穂平も雪がなくドライな状態でした。例年は遅くても1800mくらいから、それでもまあまあしっかり登山道に雪が付くことが多いですが、今年はかなり少ないですね…。

最近は毎年、地元民の我々の間では「雪が少ない」って話は飽きるほどしていますが、今年は過去最高です。また更新してしまいました。
高千穂平までくればあとは稜線まではだいぶ近いです。ちなみに気温も高く半袖で行動しています。

高千穂平から鹿島のピーク方面を見たところ、、、本谷に昨シーズンの残雪の雪渓が残っているだけでほぼ雪が見えません。
り稜線の一部にちょろっと見えますが…。
まあこちらは南東面なので方角によってはもう少しましかもしれません。

昨シーズンのほぼ同時期に行った時の写真を載せておきます。記事の後のほうに昨年(2021年)と2019年の同ルートの写真を載せていますので、気になる人は比較してみてください。

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ちなみにこの日は結構な人数が入山していました。昨シーズンは誰にも会いませんでした。

これは私が落ち込んでいるところです。クマキチさんに落ち込んでるポーズ取って、と言われて頭を抱えようかと思いましたがOrzにしました。

上部のトラバースポイントは北向いているので雪が残っていました。

トラバースポイント周辺は雪尽きが悪いため、むき出た岩の上に雪がうっすらついている感じで、ちょっと緊張しました。特に下降ポイント。

稜線~布引山~鹿島槍ヶ岳ピーク

稜線~鹿島槍のピークまでもトレースバッチリ、、と言うかそもそも雪が少なくて普通に夏道です。夏道に解けた雪でぐちょぐちょドロドロって感じ。

稜線に抜けたときに渇いた笑いしかでませんでした。まあ天気は良いので登山としては良いのですが、、
文句を垂れていても仕方ありません。

斜面の向きによっては少しだけ雪が残っています。

鹿島のピークからさらに北部の白馬岳などの後ろ立山を見てまた笑ってしまいました。

暖かくてほぼ半袖で行動していて、寒さへの慣らしと言う意味でも微妙な山行となってしまいましたが、天気が良くて気持ち良かったです。

2021年の鹿島槍ヶ岳周辺(昨シーズン)

雪が多いと、稜線までも大変なのですが、稜線に上がってから冷池山荘周辺から布引山までの少し平らなところはかなり吹き溜まるので、ラッセルが結構大変です。
昨シーズンは特に雪が多めでしたが11月3週目あたりでもこれほどの雪の量でした。

これでも昔はもっと多かったと聞きます。

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すでに雪庇がしっかり発達しています。

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布引山手前の地帯ではワカンを装着して太ももほどのラッセルでした。独りぼっちだったので心細くも、楽しくもありました。

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当時の様子を動画にしたものです↓

2019年の鹿島槍ヶ岳周辺

このシーズンも一人でしたが、朝寝坊して出発が6時くらいになったことと、ラッセルが厳しくて布引山で時間切れにて引き返しています。
時期は11月3週目とほぼ同じです。

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誰もいない稜線を一人でえっちらおっちらラッセルします。太ももくらいの深さです。

またこのようなシーズンが来てくれることを心から願います。私にとっては山は白く、寒く、厳しいからこそ、美しく、価値があります。

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当時の様子を動画にしたものです↓

いかがだったでしょうか

地元民で毎年同じ山に通っているからわかることは、やはり雪は確実に少なくなっていて、ベースの気温が上がっているということだと思います。

これは事実です。さみしいですが…。
秋に山に行くたびに冬へのワクワク感がわいてくる、あのようなシーズンはもう来ないのでしょうか。

どうしてもネガティブになってしまう、そんな山行となりました。

今回使用したレイヤリング・装備

ウェア

分類 メーカー 商品名
アウターレイヤー(シェル) ミレー ティフォンタフエクスプロアジャケット xs
ミドルレイヤー(薄手フリース+防風) ミレー ブリーズバリヤー トイ アルファ ダイレクト ジャケット
ミドルレイヤー(フリース) ノースフェイス グリッド フリース フーディ
ミドルレイヤー(化繊イサレーション) パタゴニア ナノエア ベスト
防寒具(化繊) パタゴニア ナノパフフーディ
半袖 なし 半袖Tシャツ
下着 ファイントラック ドライレイヤー ベーシック
タイツ モンベル ジオライン ライトウェイト

下半身はタイツは夏用のトレッキングパンツとカッパ。

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