演出がカッコいい!
メタルギアライジングは雷電がカッコいい、刀アクションがカッコいい、を際立たせるためにとってもカッコいい演出が用意されています。各種SEから、システムのインターフェース、敵重機のスタイリングなど。ただ、私が最もカッコいいと思うのはBGMです。特にボス戦のBGMは本当にカッコいいです。英語の歌詞でボーカルが入ることが多いのですが、戦闘がアツくなってきたそのときにボーカルが入ってくるので盛り上がるわけです。という訳で、最初のボス戦のBGMを聞いてみてください。
あまり良くなかった点
問題点①メインストーリーの短さとショボさ
さて、ここまで良いところばかり上げてきましたが、ここからはイマイチな点を上げて行こうと思います。先にも書いたようにこのゲーム、メインストーリーが非常に短いのです。
お、そろそろカスタムで雷電も強くなってスキルが増えてきたな、次はどんなコンボ使おうかな?なんて思っているとラスボスだったりするわけです。私個人のプレイ時間としては、一回りで5時間弱と行ったところ。アクションゲームもそこまで上手という訳でもないので標準的なクリアタイムなのではないでしょうか。定価で買うと7000円もするソフトなので、この短さはいかがなものでしょうか。ミニゲーム的なVRミッションや、DLCによる別主人公のストーリーもあるのですが、メインストーリーがこの短さならDLCも最初から入れておくできではないかと思いました。
さらにもう1点、シナリオが進むにつれて徐々にボリュームが減って行きます。具体的には、最後の数チャプターが1チャプターごとのボリュームが少なすぎるせいであっというに終了します。後半に進むにつれ、ボス戦とボス戦の間のシナリオに「おかざり」感が出てきます。ストーリー的に急ぎ足に成らざるを得ないとしてもこのスカスカさは何だろう?前半と同じくらいのボリュームが後半もあればもう少し満足感があったかもしれません。
問題点②果たしてこれはメタルギアなのか?
私はこのゲームははっきり言って好きです。しかし、人によっては「従来のメタルギア」が好きな人もいると思います。当然ですがそういう点から見るとはっきり言って別ゲーです。ゲームの売り文句自体が、「メタアルギアが、キレた。」ということで、従来のステルスアクションから吹っ切って別ゲーとして開発したと言う意図は感じられます。しかし、アクションゲームにするとしてもう少し「メタルギアシリーズ」の味を出せれば良かったかもしれません。
うまくは言えないのですが、これでは「メタルギアっぽい登場人物たちが動くプラチナゲームズが作ったゲーム」になってしまっている気がします。ストーリーも正直、安易というか、あまり練られていないような感じがしましたので。従来のメタルギアシリーズの様にストーリーに熱中できませんでした。
問題点③最低最悪なカメラワーク、特にボス戦闘
カメラワークが本当に最悪です。このゲームでは数体の敵が同時に出てきた場合、攻撃をしている間は一体のMOBにターゲットが行きます。するとカメラがそのターゲッティングMOBを中心に動くので、見えないMOBがたくさん存在します。近接攻撃をしてくる敵はまだ見える範囲内なのですが、RPGを死角から打ってくる敵がいます。これが最高に鬱陶しいのです。こちらからは、そのMOBの様子は全く見えず、完全に画面外から突然爆撃されます。突然吹き飛び、ダウンします。これには結構イライラさせられました。
次に、ボス戦です。ボスはあちこち動き回るのでカメラはターゲットであるボスに合わせてあちこち動き回り、クルクルと回る用な挙動を見せるときすらあります。これにより、自分の今いる位置が混乱したり、敵の飛び道具の方向等が分からなくなることがあり、これもかなりストレスを感じました。
総括
このゲームは面白いのでやるべきです。私は間違いなくおすすめします。しかし、「定価で購入する」ことはおすすめしかねます。値段に見合ったボリュームではありませんので勿体ないです。
幸い発売日からかなり時間が経っていることもあり、Amazonでは2014年1月現在、1120円で購入することが可能です。これくらいの値段であれば妥当でしょう。アクションやシステム、演出は本当にカッコ良く好みなのでシナリオの短さは本当に残念で仕方ありません。ただ、私事ですが、最近は忙しくてゲームをする時間があまりなかったので逆に「短時間でプレイできる良ゲー」と割り切ってしまえば満足できるものとなるかもしれません。
難易度も適切だと思います。アクションゲームという割に、単なる無双ゲーだったり、ボタンのガチャ押しでクリアできてしまうものがありますが、このゲームはそれではクリアできません。特にハードでは。敵をしっかり見て、ガードを繰り出しつつ反撃して行くのが気持ちよいのです。
雷電がニンジャだというコンセプトが様々なところにもり込まれています。スキルにもいくつかニンジャっぽいものがありますし、忍者のように壁を登ったりできます。スキルの中に抜刀術なんかもあって、忍者だけでなく侍っぽくもありますね。海外ではこういったアクションスタイルは人気が出るのではないでしょうか。何せカッコいいですからね。
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