【バイク】国内で二輪車ABSまたはCBSの装着義務付け!?事故防止に効果は上がるのか

   2014/12/13

【バイク】国内で二輪車ABSまたはCBSの装着義務付け!?事故防止に効果は上がるのか

今日のYAHOO!ニュースにてこんな見出しの記事が・・・

Yahoo!ニュース 「国交省、二輪車にABS装着義務づけ」

近々、バイクはブレーキにABSもしくはCBSの装着が義務化されるそうです。

そこで二輪のABS、CBSの効果がどういった物なのか、またABSやCBSの装着義務化は事故防止に効果があるのか考えてみました。

photo credit: phuket.photographer via photopincc

二輪車のブレーキへのABS又はCBSの装着の義務化

対象となる二輪車

  • 50cc以上の原付もしくは二輪車

※普通自動車免許で乗れる原付は50cc未満なので対象外

ABSまたはCBS装着義務付けが開始される時期

    新型バイクは2018年10月以降

    継続生産者については2021年10月以降

ABSとCBSとは何か?

ABSとは「アンチロックブレーキシステム」の略

急ブレーキをかけるとタイヤがロックして滑りますよね。

ABSはあれを防ぐシステムためのブレーキ補助システムです。最近では電子制御による物も多いです。

ABSとは、アンチロック・ブレーキシステム(Anti-lock Brake System)の略称で、急ブレーキをかけた時などにタイヤがロック(回転が止まること)するのを防ぐことにより、 車両の進行方向の安定性を保ち、また、ハンドル操作で障害物を回避できる可能性を高める装置です

ABSは、ブレーキを踏むだけで、タイヤがロックしていたらブレーキを緩めてハンドル制御を可能とし、ロックしていなければフルブレーキでただちに止まることを、超スピードで自動的に何度も繰り返すことができるシステムである。

引用 国土交通省「ABS説明ページ」
引用 交通辞典「ABS説明ページ」

CBSとは「コンバインドブレーキシステム」の略

CBSは前輪(フロント)ブレーキ、もしくは後輪(リア)ブレーキどちらか一方だけでブレーキをかけると、もう一方もバランス良く自動でブレーキがかかるブレーキの補助システム。

つまりライダーがバランス良く前後輪のブレーキを使い分けることに気を使う必要がなくなる。

左レバー(後輪ブレーキ)を握るだけで、操作状況や車輪速度に応じた前・後輪ブレーキの適正な制動力配分を発生させるCBS機構。 後輪ブレーキには、ライダーが左レバー(後輪ブレーキ)を握った力がケーブルを介してそのまま伝えられます。

引用 ホンダ「CBS説明ページ」

ABS、CBSを取り付けを義務化する狙い

単純に二輪車の事故を減らす目的だと思います。

ABS、CBSを取り付けるメリット

ABSの場合急ブレーキやパニックブレーキによるブレーキの握り込みから来る、タイヤのロックに起因する転倒リスクが低減できます。

またABSがついていれば雨天時など路面とタイヤのグリップが不安定な場所でのブレーキングでタイヤがロックしにくくなり、スリップしにくくなります。

CBSでは前後のブレーキの使い分けが自動でバランス良く行われるので、ブレーキングの性能が向上します。

ABS、CBSを取り付けるデメリット

ABS、CBSを装着すると現時点では車両重量が重くなる場合があります。車種によっては数キログラム(5キロ以内程度)しか変わらないも場合もあります。

ABS有りの場合と無しの場合の車両重量の比較例

  • CBR1000RR: ABS無し→202 kg / ABS有り→212 kg
  • Ninja 250:  ABS無し→172 kg / ABS有り→174 kg

また、車体価格が高くなります。

ABS有りの場合と無しの場合の車両価格の比較例

  • HONDA CBR250R【新車価格】
        : ABS無し→449,400円/ABS有り→499,800円
  • Ninja 250 Special Edition
        : ABS無し→569,160円/ABS有り→620,460円

このように5万円前後ほど高価になります。
つまり、ABS義務化によってバイクの車両価格が上がるでしょう。

ただ、車もABSが普及し始めた初期はABSつきの車は高価でしたが今では安くなってきていますので、数年経てば安くなっているかもしれません。

またブレーキの操作の感覚がABS、CBS無しのブレーキと比較して変化する場合があります。とくにCBS。それまでの操作感と変化したフィーリングをどう感じるかは乗り手次第ですが。

ABS、CBSを取り付けて本当に意味があるのか

ABSが作動する状況と効果

急ブレーキにて。

タイヤがキキ〜!!ってなるとき、タイヤがロックして地面の上を滑って行きます。

ブレーキは「タイヤの回転」を止めるための装置なので、ロックしてしまったタイヤは既にタイヤの動きが止まっているので効果ありません。

ロックしたタイヤは路面を捉えることは出来ず、制動することもハンドル操作によって進行方向を帰ることも出来ません。

ABSはこんなタイヤのロックを防ぐ効果があります。

つまりABSが効果を発揮するのはタイヤがロックしそうな時。

ブレーキABSphoto credit: Oran Viriyincy via photopin cc

CBSが作動する状況と効果

ブレーキをかけるときに効果があります。

急ブレーキとかでなく普通に。

どんなふうに?と言うと、「リヤだけを強くかけてもロックしにくく、ブレーキもそこそこ良く効く」と言った具合です。

つまりCBSが効果を発揮するのは、あらゆるブレーキをかけるシーン。日常的なシチュエーションでも動作します。

そのため、ABSよりも効果は体感しやすいでしょう。

実際の事故で効果が出るか

ABS、CBSの装着が実際の事故で効果が出る可能性があるのかどうか、考えてみます。

まず、二輪の事故について、統計的な情報から見てみましょう。

二輪の死亡事故のシチュエーションと頻度

二輪の死亡事故のシチュエーションと頻度

引用 警視庁「二輪の死亡事故統計」

これは都内のデータですが、二輪の事故死の割合です。

このグラフから二輪の死亡事故において単独転倒によるもの最も多いことが分かります。

単独事故の内訳と原因

単独事故といっても色々ありますよね。

単独事故による死因はどういった要因が多いのかみてみましょう。

二輪の単独死亡事故とその死因

二輪の単独死亡事故とその死因

少しふるい2003年のデータですが、単独事故により死亡者の内訳

ちなみにこれは自動二輪のみのデータで原付は含まれません。

このデータを見ると、半数以上が障害物に衝突することによります。3割程度は転倒そのもののダメージが死因となっているようです。

転倒したり路外逸脱してしまう要因のほとんどは、スピードの出し過ぎです。

これは次のグラフを見て頂くとわかります。

自動二輪・単独事故・カーブでの車速と死者数

自動二輪・単独事故・カーブでの車速と死者数

引用 交通事故総合分析センター

このグラフから分かるように50 km以上でカーブに突入した人が何らかの原因により障害物に衝突すると言った死因が多いようです。

おそらくスピードの出し過ぎでコーナリングが上手く行かず、上の円グラフにあった通り電信柱や標識、ガードレールにぶつかっているのでしょう。

話を戻して「ABS、CBSの装着義務は実際の事故で効果がでるか」についてですが、

もし、カーブによる転倒事故が、コーナリング時のブレーキ関係のミスや問題、とくにタイヤ滑りやロックによるローサイドやハイサイド転倒が原因であるとすれば、ABSの導入は効果がある可能性が高いと言えます。

それがどのくらいのウェイトをしめているかは分かりません。

実際のところやはり「スピードの出し過ぎ」が直接的な事故の原因であると考えるのが妥当ですが、スピードの出し過ぎとタイヤロックするくらいの急ブレーキ(急制動)は密接に関連しているため、ABSはそういった場面では一定の効果が期待できるでしょう。

ABSは現実的に二輪事故の死亡者の低減に効果があるのか:結論

ABSが作動する局面は結構きわどい場面だと思います。

例えば急ブレーキを駆けて回避する必要があるくらい障害物や他の車両に接近しているとき、スピードが上がりすぎている時など。

結局そんな状況ではABSが効こうが効かまいが、ライダーの事故回避は難しい気がします。

ただし、ABS無しのバイクだと「タイヤのロック=転倒」が殆どであり、その点が改善されるとすれば少しは意味があるかもしれません。

ただ、やはりタイヤをロックさせるような運転をしないことが最も重要だと思います。

ABSならほしいCBSはいらない

ABS

個人的には、ABSは欲しいです。

人間ですので何かパニックブレーキをかけるような場合もあるでしょうし、雨天時などもし急ブレーキが必要な時、ABSがあると安心して走行できそうです。そういった意味でも精神的にも運転にも余裕ができるでしょう。

ただ、CBSはいりません。

個人的な意見ですが、リア、フロントのブレーキを自分の意思で使い分けたいので。

後輪のトラクションが欲しくてリアブレーキをかけた時に、前輪もついて来たらちょっと不自由ですし、バイクの楽しみが低減されると思います。

実際にCBSつきのバイクに乗ったことがあるのですが、後輪ブレーキを軽くかけてスピード調節しようとしたときに、フロントフォークが軽く沈むので、「ん!?今フロント握ってないぞ?」と言うことがあり、かなり不快でした。

まあ今後改善される可能性もありますが。

おそらく大型のマニュアルバイクはABSつき、125ccまでの小さいバイクはCBSつき、オートマバイクは大きさに関わらずCBSで高価になればABS付きとなるのではないでしょうか。勝手な予想ですが。

ABS、CBSはあくまでブレーキの補助

いくらブレーキの補助を入れたところで、スピードが出過ぎていては何も変わりません。

ブレーキの補助がついたからといってブレーキングが上達するわけではありません。

二輪車は体がむき出しである以上、死と隣り合わせな事実は変わりませんので、くれぐれもスピードの出し過ぎにはご注意を!

まとめ

ABS義務化なんかより、個人的にはカーブの途中や交差点に設置されたマンホールを無くしてほしいですね。

あそこで何度滑ったことか。。

欧州(EU)では二輪車のABS装着義務化が以前に決定しており、2016年からABS装備が義務化するそうです。

ABS義務化が本当に効果があるかはEUのデータを見れば分かりますね。

ただ、ABSを「おすすめ」するのではなく「義務化」と言うのはちょっと極端な気がする。胸プロテクターとか義務化する方が良いのでは?と思ったまっつんでした。

個人的にはバイクの場合電子制御があまりすきじゃないので・・・

アクセル回したら「ドン」と加速してブレーキ握れば「ガーッ」っと止まるダイレクトな感じが好き!


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