【解説】PCハードウェアについて~基礎編~

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PCというハードウェアはパーツの集合体

 PC(コンピュータ)はハードウェアです。ホードウェアとはシステムの物理的な構成要素を指す総称です。構成要素とはするにPCのパーツなどを指します。
PCをより深く知ろうとする場合、PCを一つの機械として考えるのではなく、様々な部品(パーツ)の集合体と考えましょう。

PCは部品(パーツ)が変化するとその個性が顕著に現れます。たとえば人間の体は様々な臓器の集合体と考えてみてください。そんなイメージ。それぞれのパーツがが相互に影響を及ぼしあって動作しています。PCにも人間で言う脳、心臓、体に例えることができそうなパーツもあります。

 当然まったく似た働きをしているわけではありませんが、それぞれが独立した構成要素としてPCという機械の中に存在しています。

パーツで理解するPCハードウェア

PCってどうなってるの?ということを知るため、基本的なことをパーツ単位で紹介していこうと思います。箇条書きでパーツをそれぞれあげてみましょう。

PCハードウェアのパーツを知ろう

ざっとこんな感じです。これらのパーツが「PCというハードウェア」の中に詰まっているわけです。では、次にこれらのそれぞれについて見ていきましょう。

PCハードウェアのパーツを個別に見てみる

    CPU(Central Processing Unit)  ▲戻る

     コンピューターの中で中心的な処理を担うパーツです。パソコン全体の処理・計算を担います。これは人間で言うの脳にあたるでしょう。PCが「こうしてこうする」という処理の大部分はCPUが行っています。CPUが良いものであればある高度な処理が可能です。PCを購入する際にはここに重点を置き自分の用途に合わせて選択する必要があります。
    →CPUについてもっと詳しく「PCハードウェアについて~CPU編~」記事

    メモリ(主記憶装置(Main memory)) ▲戻る

     一時的にデータを保存しておく場所です。PCにはハードディスクというデータを長期的に保存しておく場所があります。しかし、ハードディスクは磁気によって物理的に読み書きがされているため、処理速度が遅いです。CPUの処理速度に対してハードディスクでは圧倒的に速度が間に合わないため、処理速度が大幅に遅くなってしまいます。

     そこで、物理的に読み書きを行っているハードディスクに対し、電気的に処理を行う高速なメモリがその仲介を行います。ゆっくり本を読んで情報を知らせる人(ハードディスク)と、これを素早く脳まで運ぶ人(メモリ)の連係プレーのような感じです。

    メモリを机にたとえると・・・

     メモリはよく机にたとえられます。机が大きければ大きいほど色々な書類や資料を広げることができますね(この書類や資料はソフトウェアやデータにあたります)。なので机は広ければ広いほど効率が増します。いくら頭が良くても、仕事をする机が狭いと十分に仕事をすることができませんよね。

     このように、いくらCPUが優れたものであってもこのメモリが大きくなければ意味を無さないと言えます。要するにメモリは大きければ大きいほどPCの処理速度が上がります。また、このメモリは電気的な記憶装置なのでPCの電源を切ると記憶は全て消えます。仕事が終わると机の上を片付けますね。電源を切るとはそれと同じ感じです。

    参考 「PCハードウェアについて~メモリ編~」記事

    マザーボード(Motherboard(M/B)) ▲戻る

     マザーボードは他の部品(パーツ)を搭載するいわば「体」のようなものです。PCにおいての基盤になります。マザーボードはPCの処理速度に直接的に関係してくることは殆どありませんが、取り付けるパーツはマザーボードの種類によって決定します。

      PCとは、「マザーボード」にパーツが取り付けられ、それがケースに入ったものと考えられます。いくら頭が良くても、体が付いてこなければ話になりません。PCの将来的な最大拡張性(将来どこまでアップグレードできるのか)などを決定するのはこのマザーボードです。PCを組み立てたりする場合は今後のアップグレードを見越して特に重点を置いて選択したいパーツです。

    参考 「PCハードウェアについて~マザーボード編~」記事

    ハードディスク(HDD) ▲戻る

     ハードディスクドライブ(ハードディスク、HDDなどと呼ばれる)はPCにおいての主な記録媒体になります。メモリがデータを一時的な記録だったのに対し、データを長期的に保存しておくところ(パーツ)です。メモリのところでも紹介したように物理的にデータの読み書きを行っているため、処理速度はメモリと比較すると遅いです。その代わり、電気的であるメモリ(電気的であるため電源を切るとデータが消える=一時保存)に対し、データの長期保存が可能であり、また大用量です。

     メモリを机の大きさにたとえましたが、これは机の引き出し(資料や書類の倉庫)と例えると分かりやすいかもしれません。ハードディスクは円盤が高速で回転していて、それにミクロン単位の動作で書き込み作業を行っています。そのため、振動などに非常に弱いです。

     また、最近話題を集めているのがSSDというものです。SSDとはソリッド・ステート・ドライブ(Solid State Drive)のことで、HDD(ハードディスク)と同じく長期保存ができる大用量の記憶装置です。これはハードディスクのように円盤が回っているわけではないので、振動や衝撃に強く、熱も発生しません。またデータの処理も高速で静音性にも優れ、省電力性にも優れています。しかし、その分高価でもあります。現状では容量あたりの値段が HDD の 10 倍以上します。また、いくつか問題点もあります。まだ高価なSSDですが、これから開発が進むにつれ安価になれば、耐久性や書き込み速度も向上しているので、いずれは SSD が HDD に取って代わる日がくるかもしれません。

    参考 「PCハードウェアについて~HDD/SSD編~」記事

    グラフィックカード(GPU) ▲戻る

     画面に画像や文字などを映像として出力するための処理を行うパーツです。グラフィックカードにはグラフィックボード、ビデオカード、ビデオボードなど様々な呼び方が存在し、それぞれグラボ、GPU、VGAのような略用が存在しますが、全部このグラフィックカードを指す言葉です。

     グラフィックカードは販売されているPCにおいてマザーボードに最初から組み込まれている場合もあり、別途パーツとして扱われない場合もあります。しかし、マザーボードに組み込まれている(オンボードといいます)グラフィックカードは大抵大した処理能力が無く、3DCGのゲームや高度な画像処理を行う場合には適していません。そのため、優れたグラフィックカードを増設したりします。他には、グラフィックカードの性能により出力できるモニターの枚数や画素数が変化します。

    サウンドカード ▲戻る

     音声の出力処理を行うパーツです。これもグラフィックカードと同じく、マザーボードにはじめからついている(オンボード)のものがあり、特に音にこだわりが無ければそのままで問題ありません。ただ、より高音質で音楽を楽しみたいなど、用途があるのであれば、好みで増設するといいです。特にこだわりが無いのであればオンボードのものかまた安価なものを使用すれば良いでしょう。

    その他 ▲戻る

     外部出力装置、外部入力装置、CD/DVDドライバなどです。外部出力装置とは処理結果を何らかの形で出力する装置のことです。たとえば画像として出力して私たちに認識されるためにはディスプレイなどに表示されます。音であればスピーカーです。外部入力装置はPCに私たちが入力したり操作したりする装置です。マウスやキーボードなどがこれにあたります。CD/DVDドライバはそれぞれCD、DVDを読み込むための装置です。また、PCにはここまで紹介したパーツを全てを納めるケースがあり、PCを動作させる電源もあります。他には冷却装置(ファンなど)などがあります。

主なパーツの紹介としてはこんな感じです。基礎知識としてPCを使うのにこの程度知っておけば十分ではないでしょうか。自分でPCを改造したり、プログラムなど自分で作ったりする場合はもっと詳しく知る必要があります。それについてもまた私自身も勉強しながらまとめられるところはまとめて紹介していきたいと思います。間違い、タイプミスなどあればご指摘いただければ幸いです。

まとめ

 ここまでで、パソコンが様々なパーツにより構成されていると言うことが理解できたかと思います。パソコンがどういう機械なのかを想像するためには、それぞれのパーツの働きをある程度知ることも重要だと思います。ある程度パソコンを理解することで、何か不具合が起こったときも何処が問題なのか想像することができかもしれません。また、コンピューターを購入するときの指標にもなります。